
ひずみゲージ・高温計測用溶射ゲージ
ひずみゲージ式センサ
ひずみゲージ・ひずみゲージ式 センサ、思わぬご提案が出来るかもしれません!
選定・販売・使いこなし・オーダー対応など技術面からサポートを行っています。
【ひずみゲージとは】
ひずみゲージとは、物体の微小な変形や伸縮、曲げを検出するセンサ素子です。
一般的にはポリイミドフィルム上に、格子状に金属抵抗線を描いたもので、非常に薄く伸びやすく出来ています。ひずみゲージは計測対象物に貼り付けて使用します。
物体に加わる微小な力や圧力などによって変形が生じ、それに応じてひずみゲージの抵抗値が変化します。この変化を電気信号に変換することで、物体の変形や伸縮、曲げなどを検出することができます。
ひずみゲージは、1με(=0.0001%)の変形を計測し、目に見えないわずかな変形を捉えることが可能です。
ひずみゲージは、自動車や航空機の部品の耐久性試験、ロボットの動きの制御など、様々な分野で使用されています。
ところで、ひずみゲージは、
フィルムや樹脂などの低弾性材料(ヤング率が低い材料)や薄いものでは、接着剤の補強効果を受けゲージ率が低下する(ひずみ値が小さくなる)現象や、
温度変化がある場面では、温度影響を受けてしまう現象、
リード線が、長さや温度によって影響を受けてしまう現象など、
その特性を生かすために考えておくことが沢山あります。
これらを十分に把握して、適切な対処を行うことが計測精度の向上につながります。 スギノエイチでは技術サポートを行っています。

画像:株式会社東京測器研究所

画像:株式会社東京測器研究所

溶射ゲージ施工例
※通常の箔ひずみゲージと変わりないサイズで施工可能
【高温計測用溶射ゲージ(フリーフィラメントゲージ)】
通常のひずみゲージでは、おおむね350℃までの計測範囲となりますが、これを超える場合は、カプセルゲージと呼ばれるスポット溶接で取り付けるひずみゲージが良く使われます。
また、溶射ゲージ(フリーフィラメントゲージ)と呼ばれる、抵抗体がそのまま出ているタイプのひずみゲージもあり、こちらも350℃~約1000℃の高温までの計測が可能です。
カプセルゲージに比べ、施工が難しい、ドリフトが大きい、などありますが、曲率が大きい場所などにも取り付けが出来る、面積が小さいなどの特徴があり、振動応力などのダイナミック計測では一つの有力な計測手段となります。
スギノエイチでは、溶射ゲージ施工の取次も行っています
高温になるエンジンマフラーなど薄肉部品で曲率が大きいものに、適用可能です
【ひずみゲージ式センサとは】
機械計測のためのセンサには、様々なセンサ方式があります。
それぞれ一長一短がありますが、幅広い適合性からひずみゲージ式センサは、
スタンダードなセンサ方式となっています。
・ひずみゲージ式センサ
〇:直線性に優れる、静的~動的まで計測が可能
✕:感度が低い
・圧電式センサ
〇:高速応答性に特に優れる、感度が大きい
✕:温度湿度の影響が大きい、静的計測が不可
・静電容量式センサ
〇:特に薄く出来る
✕:非直線性が大きい、ヒステリシスが大きい
【主なひずみゲージ式センサの種類】
ロードセル(荷重センサ):
mN~MNまで、幅広い荷重に対応します。ただし一つのセンサですべてをカバーすることは出来ませんので、適切な定格容量を選び、センサ構造から来る得手・不得手を考えて、目的に合わせて選定することが必要です。
3分力計、6分力計、力覚センサ、風洞天秤、これらは、すべてロードセル(荷重センサ)です。
3分力計:
シェアフォース(せん断力)Fx,Fy,Fzを計測するものが多く、
モーメントMx,My,Fzとなっているものもあります。
6分力計:
シェアフォース(せん断力)Fx,Fy,Fz、モーメントMx,My,Mzを計測するものです。
力覚センサ:
人の指先感覚を捉える荷重センサという意味合いであり、
小型低容量の3,6分力計を指す場合が多くなっています。
ロボット用センサは、6軸力覚センサという呼称が一般的になってきています。
風洞天秤:
風洞実験で用いられる、比較的大型の3分力、6分力計を指します。
重心動揺計:
3か所~4か所のFz1軸ロードセルで支えられた、プレート型の荷重センサ。
ロードセルへの負荷の掛かり具合で、人の立位時などの荷重中心位置計算が可能。
フォースプレート(床反力計):
4か所の3分力計で支えられた、プレート型の荷重センサ。シェアフォース(せん断力)Fx,Fy,Fz、モーメントMx,My,Mzを計測と、重心位置の計算が可能。
このほか、ひずみゲージ式では、
加速度計、トルクセンサ、変位センサ、圧力センサなどがあり、
これらも適材適所に使用することで、最適な機械計測を行うことが出来ます。

画像:株式会社東京測器研究所